実地棚卸

倉庫や店舗にある在庫(商品、原材料など)を、実際に目で見て、手で数える作業のことです。

なぜ重要か?

主な目的は、「帳簿(データ)上の在庫数」と「実際の在庫数」のズレを確認・修正するためです。
  1. 正確な利益の確定 決算時に、売上原価を正しく計算するために不可欠です。実際の在庫数が確定しないと、その期にどれだけ売れたか(費用になったか)が分からず、正確な利益が出せません。
  1. 在庫差異の把握 データの入力ミス、商品の破損、紛失、盗難などによって生じた「帳簿とのズレ(在庫差異)」を発見し、原因を究明するために行います。
  1. 品質の確認 数量だけでなく、「商品が壊れていないか」「期限切れが近いものはないか」といった品質(状態)も同時に確認します。

帳簿棚卸との違い

  • 実地棚卸(フィジカル・インベントリー)現物」を実際に数えること。
  • 帳簿棚卸(ブック・インベントリー) システムや台帳といった「データ上」で在庫数を計算・把握すること。
通常、日々の業務は「帳簿棚卸」で行い、決算期末や半期末などのタイミングで「実地棚卸」を行って、帳簿の数字を現実に合わせる(棚卸差異を調整する)作業を行います。